こんな方におすすめ
- 経理で転職したいけど、実務経験は何年必要?
- どんな経理経験が転職市場で需要がある?
- 経理は経験次第で転職可能?
こんな悩みを解決できる記事を用意しました!
この記事で紹介する「どんな会社で経理実務を積むと転職しやすい?」をご参考にすれば、
経理でキャリアを築きたい人、経理で働いている人にも役立ちますよ!
なぜなら、同じ経理でもどの会社で業務を行うかで、転職活動のさいに有利不利が分かれるからです。
上場企業・経理歴3年、税理士試験に合格した現役経理マンが紹介します。

記事前半では「どんな会社で経理実務を積むと転職しやすい?」について、
後半では「経理経験者が転職のさいに、求められる実務経験は?」について解説するので、
ぜひ参考にしてくださいね!
経理で転職するのに必要な実務経験年数は?

経理って転職しやすい職種っ聞くけど本当?
って思いますよね。
結論からいうと、経理は転職しやすいです。
なぜなら、基本的には経理の仕事はどこも同じだからです。
例えば、どこの会社の経理も以下の業務を行うことに変わりはありません。
- 月次、決算
- 税務申告
- 予実管理
もちろん、会社特有の論点や仕事の進め方の違いはあります。
とはいえ、会計基準、税法は日本共通なので、どこの会社でもやることはほとんど同じ。
しかも、経験の仕事はほとんどルーティンなので、2〜3年もすれば、経理の仕事の全体像がわかってきます。
したがって、経理である程度経験積めば、
『現職は給与が低いから、給与が高い会社に転職したい!』
『残業が多すぎるから、残業なしの会社に転職したい!』
といった転職願望も叶えることは可能ですよ。

経理が転職しやすいことは分かったけど、
どのくらい経験を積めば、他社に転職できる?
結論からいうと、経験経験2年以上で転職が可能です。
なぜなら、経理の求人をみると、2年〜3年の実務経験から応募可能としています。
なので、経理で2年実務の経験を積めば、転職市場で戦えるかと。
もちろん、
- 公認会計士
- 税理士
などの難関資格を持っていれば、経験年数プラスαで評価されます!
したがって、経験年数が短い方は、資格を取って経験年数を補うことも戦略の1つです。
どんな会社で経理実務を積むと転職しやすい?

2年積めば、他の会社の経理に転職できることは分かったけど、
どんな会社で経理実務を積むと転職しやすい?
同じ経理経験2年でも、どの会社で経験を積むかで、転職のしやすさも変わってきます。
どうせなら、転職に有利な会社で働いていたいですよね。
結論からいうと、以下の会社のような会社で経理経験を積むと転職しやすいかと。
- 上場企業
- 売上規模・従業員数の多い会社
- 給与水準の高い会社
なぜなら、これらの会社で経理経験を積むことで、
転職活動のときに会社を選べる選択肢が多くなるからです。
それでは、1つずつ確認していきます!
【経理経験・会社選び①】上場企業
まず1つ目の、会社として『上場企業』が上げられます。
なぜなら、非上場企業に比べると上場企業はやることが多いからです。
とくに経理職はこの傾向が顕著。
まず、大きな違いとして、上場企業には4ヶ月に1回開示業務を行う必要があります。
その他にも、監査が厳しく、決算数字の質も問われてきます。
なので、『上場企業に勤めている=優秀』といったイメージをもたれやすいです。
したがって、上場企業に勤めていれば、転職のときに
- 上場企業 ➡ 上場企業
- 上場企業 ➡ 非上場企業
の選択肢があり、転職希望先が上場かどうかでフィルターがかかることはないですね。
一方、非上場企業で経理業務を積んでから、上場企業に転職しようと思うと、若干ハードルが上がってしまいます。
したがって、同じ経理でも上場企業で業務経験積んだ方が、転職活動のときに、選択肢が多くなりますよ。
【経理経験・会社選び②】売上規模・従業員数の多い会社
続いての会社は、売上規模・従業員数の多い会社です。
これらの会社で業務を積むと、転職しやすい理由は、専門性を高めやすいからです。
なぜなら、売上規模や従業員数が多いどういうことは、その分取引量も多く、業務が複雑になりがち。
業務が複雑になるということは、その分専門性も必要になってきます。
当然、専門性を身につければ、希少価値が高くなるので、転職市場でも評価されやすいです。
また、売上規模の大きい会社は、必ずと言っていいほど海外展開をしています。
したがって、海外取引に関する業務にも携わることができ、グローバル人材としても評価されますよ。
【経理経験・会社選び③】給与水準が高い会社
3つ目の会社は、給与水準が高い会社です。
なぜなら、給与が高いだけで、優秀な人と思われるからです。
同じ業務経験者を比較するのであれば、客観的に年収が低い人より、年収が高い人のほうが優秀に見えるのは納得していただけるかと。
『年収が高い=価値が高い』と思うのが人間の心理。
いくら、能力があっても面接でそれを伝えるのは至難の業ですよね。
面接官も、その人が現職で
『いくら貰っている人なのか?』
の数字で判断したくなります。
したがって、ライバルに差をつける意味でも、年収が高いことは転職活動で有利に働くかと。
経理経験者が転職のさいに、求められる実務経験とは?

どんな会社で働けば評価されやすいかは分かったけど、
実際に転職では、どんなスキルが求められるの?
と気になる方も多いかと。
実際に筆者が転職活動を行って感じた、『求められる実務経験』をランキング別に解説しますね。
【経理・実務経験ランキング3位】連結決算・税務申告対応
まず、経理の実務経験ランキング3位は、「連結決算・税務申告」です。
なぜなら、一般的な経理業務のなかでも、専門的な知識が必要になるからです。
具体的にいうと、「連結決算・税務申告」の作業を行うには、
- 連結決算特有の仕訳
- 有価証券報告書の開示業務
- 法人税法の知識
などの業務の知識が必要になります。
これらの知識や経験を持っている人は、限られてきますので、転職市場での需要が高い業務内容といえますよ。

需要が高いのはわかったけど、
どうすれば、これらの業務に携われるの?
1番オススメなのは、簿記1級を取得すること。
経理で簿記2級を持っている人は結構いますが、1級を持っている人はあまりいないかと。
したがって、他の人と差別化できます。
また、資格を取得すればやる気を買われますので、上司にアピールする材料になりますよ。
ただ、差別化できるとはいえ、超難関資格を取得する必要はないかと。
なぜなら、難関資格の
- 公認会計士や税理士
を目指そうとすると、お金も時間もかかり、相当の覚悟がないと、合格するのは難しいから。
資格は、簿記1級があれば十分評価されますので、安心してください!
【経理・実務経験ランキング2位】語学スキル(英語、中国語)
経理の実務ランキング2位は『語学スキル』です。
最近は規模の大きい会社でなくても、海外進出をするケースが多く、海外取引が発生する企業がほとんど。
当然、海外取引が発生すれば、経理の処理にも影響があります。
とくに求人を見ていて、多いと思った業務は、「海外子会社管理業務」です。
海外子会社管理業務とは、本社にいながら、
- 海外子会社の会計処理がきちんとされているか?
- 税務リスクはないか?
など、子会社の業務をウォッチングする役目です。
この業務は、現地スタッフとのやり取りが頻繫に発生するので、英語力が必須。
- 英語のレポーティング資料をレビューする
- 英語で電話会議を行う
など、英語ができないと仕事にならないイメージですね。
会計知識と語学スキルの両方を持っている人は限られているので、
実務で語学力を使いこなせていれば、転職活動のさいにかなり有利になりますよ。
【経理・実務経験ランキング1位】会計システムの導入
経理の実務経験ランキングの1位は、「会計システムの導入」です。
なぜなら、システム導入が生産性に直結するからです。
例えば、今まで5人の工数で作業していた業務を
システムを導入することによって、1人でできるようになれば、4人分の工数を削減できます。
また、手作業➡システム上での自動計算によって、ミスも少なくなり、正確な作業をできるようにもなります。
したがって、会計システムの導入は、経理や会社の生産性を大きく左右する重要な役割なわけです。
もちろん、会計システムを導入するにあたっては、経理知識に加えて、IT知識も必要になってきます。
なので、経理業務のなかでも、会計システム導入を経験するのは、ハードルが高いです。
とはいえ、会計システム導入経験があれば、転職市場で引く手あまたということも事実。
筆者の先輩も
- 海外駐在
- M&A対応
などの超ハイスペックな経験を積んでいましたが、
転職市場では、『会計システム導入』が一番評価されたそう。
ぜひ、機会があれば、この業務に携わるのをおススメします!
まとめ
以上、経理の実務経験者の転職事情について、解説しました。
大切なことを繰り返しますと、同じ経理でも
- どの会社で経理の実務を積むか?
- どの経理の業務を行うか?
で、転職時の評価が変わってきます!
将来のみなさんの価値を上げるためにも、この記事を参考にしてみて下さい。
みなさんの転職活動や経理ライフの参考になれば幸いです。