こんな方におすすめ
- そもそも仕訳ってなに?
- 仕訳帳と総勘定元帳の役割とは?
- 具体的な仕訳の作成方法を知りたい!
こんな悩みを解決できる記事を用意しました!
この記事で紹介する「具体的な仕訳の書き方」をご参考にすれば、みなさんの簿記の勉強の役に立ちますよ!
プライム企業の経理4年目、税理士試験に合格した現役経理マンが紹介します。
記事前半では「そもそも仕訳ってなに?」について、
後半では「仕訳帳と総勘定元帳とは?」について解説するので、ぜひ参考にしてくださいね!
そもそも仕訳ってなに?
そもそも仕訳って何なんだ?
「簿記の勉強をしてみよう!」って思った時に、最初につまづくのが『仕訳』ではないでしょうか。
念の為に確認しておくと、蓮舫さんが行った『仕分』は、簿記の『仕訳』と何も関係ありません。
『しわけ』というと、つい、蓮舫さんを思い出してしまいますよね。
前置きはこのへんで、
結論いうと、仕訳とは、会社の取引を記録することです。
なぜ、会社の取引の記録が必要かというと、会社の成績を他の人に発表する必要があるからです。
例えば、みなさんが企業して会社を作ったら、
- 銀行からお金を借りる
- 税務署に税金を払う
など、会社の外部の人とやり取りする必要がありますよね。
そのときに、
- いくら借りれるか?
- いくらお金を払う必要があるの?
ってことを話し合いますよね。
そのときに会社の成績が必要になるわけです。
もちろん、成績が良ければ、銀行はたくさんお金を貸してくれますよね。
じゃあ、会社の成績をどうやって作るかというと、仕訳の積上げになります。
プラモデルに例えるとと、
- 完成形が会社の成績
- それぞれの部品が仕訳
というイメージですね。
ちなみに、会社の成績のことは、決算書といいます。
【仕訳の書き方】仕訳帳と総勘定元帳の役割
仕訳のイメージをつかんだところで、次は仕訳帳と総勘定元帳について解説しますね。
【仕訳の書き方】仕訳帳とは?
まずは、仕訳帳から。
仕訳と仕訳帳って違うことなの?
仕訳と仕訳帳は同じことだと考えてほぼ問題ありません。
感覚を例えると、
- 仕訳は、ドラフトやコピーみたいなもの
- 仕訳帳は、原本
といったところですね。
具体的にいうと、「この取引はどんな仕訳になるのか?」といったときに
上司や同僚と話し合ったりすることがあるのですが、そのときに
- 借方/貸方
- 勘定科目
- 金額
を一緒に共有します。
『借方は、売掛金で、貸方は売上、金額は100円だよね。』みたいな感じ。
こんな感じで、
(借方)売掛金 100円 / (貸方)売上 100円
っていう仕訳がお互いの頭で共有されるわけですね。
一方、『仕訳帳』は、仕訳を実際に会計のノートに記載すること。
要は、清書するわけですね。
『仕訳帳』は、
- 借方/貸方
- 勘定科目
- 金額
- 取引の内容をコメントする
- 取引の日付
など、書かなければいけいない事項が決まっています。
ちなみに、会計のノートのことを会計帳簿といいますよ。
しかも、『仕訳帳』は、最長10年間、保管しておく必要があります。
もし、保管していないと追加の税金の支払いなど、いろいろなペナルティが発生する原因になってしまいます。
とういうわけで、『仕訳帳』は大事な書類であることを覚えておきましょう。
【仕訳の書き方】総勘定元帳とは?
次に総勘定元帳を解説しますね。
結論からいうと、総勘定元帳はある勘定の仕訳の積み上げです。
【売上】を例に総勘定元帳を考えてみましょう。
まず、取引が発生したら、仕訳帳に仕訳を書く必要がありますよね。
【仕訳帳】
次に総勘定元帳に仕訳帳の情報を持ってきます。
【売上の総勘定元帳】
売上勘定の目線にたって、仕訳帳を積み上げていきますよ。
つまり、売上勘定専門の記録表と考えていただければ分かりやすいかと。
一方、売掛金勘定の総勘定元帳は以下になりますよ。
【売掛金の総勘定元帳】
今度は、売掛金目線になって、仕訳帳を積みあげるわけですね。
売掛金の総勘定元帳なのに、売掛金ってワードが出てこないのに違和感があるけど
ってかたもいるかと。私はそうでした。
最初は違和感があると思いますが、そのうち慣れてきますよ!
『〇〇勘定の総勘定元帳』といったら、〇〇目線で、仕訳帳を積み上げると覚えておきましょう!
具体的な仕訳の書き方
仕訳、仕訳帳、総勘定元帳を確認したところで、具体的な仕訳の書き方を解説していきますね。
最初に例題の確認
①仕訳の作成⇒②仕訳帳に記載⇒③総勘定元帳に記載の順で解説しますよ!
【例題】
ユタカ社は、先月(4月30日)メルカリで売り上げた中古本3,000円について、5月21日に入金がありました。
①まずは、「仕訳がどうなるか?」考えていきましょう。
初めに
- 借方の勘定科目は、何になるか?
- 貸方の勘定科目は、何になるか?
を考える必要があります。
例題の場合だと、「入金」、「売り上げ」ってワードがあるので、
「現金」「売上」っていう勘定が頭に浮かびますよね。
入金=現金が増えるので、(借方)現金。
貸方は、売上?ではなく売掛金ですね。
なぜなら、実際に売り上げたのは先月だからです。
つまり、先月売り上げた売掛金が回収できたわけですね。
仕訳を考えるときは、取引の前後関係も考えると理解しやすくなりますよ。
ということで、
(借方)現金 / (貸方)売掛金
借方・貸方の勘定科目が決まりました。
あとは、金額3,000円を当てはめれば、仕訳の完成ですね。
②次に、仕訳帳に上記の仕訳を記載します。
【仕訳帳】
③最後に総勘定元帳に記載します。
【売掛金の総勘定元帳】
【現金の総勘定元帳】
これで、仕訳の作成から総勘定元帳までの一連の流れが完成します。
売掛金の総勘定元帳には、先月の売上げたときの内容が記載されていますね。
要するに、総勘定元帳を見れば、取引を時系列で把握することできます!
簿記の覚え方について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考にしてみて下さい!
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簿記歴10年の筆者が簿記の覚え方について解説します!
まとめ
以上、仕訳の書き方をテーマに解説しました!
大切なことは、仕訳、仕訳帳、総勘定元帳の意味を理解すること。
それぞれの役割を知ることが、仕訳の作成上達のコツになります!
みなさんの簿記の勉強の参考になれば幸いです。